一閑張って

 江戸時代から400年あまり日本の生活に根差している伝統工芸です。一貫張と表記されることもあります。基本的には竹や木組みのものに和紙を何層にも貼り重ね、上に柿渋や漆を塗って強度・防虫・耐水性を強化します。貧しい生活の中からうまれた 物を大切にする工芸技術です。そして時代と共にそれが少しづつ進化し、和紙だけではなく、絹・麻・綿などの自然素材の布も使用し釉も漆や柿渋だけではなく様々なものが用いられるようになり美術的な工芸作品となっていきました。

今提唱されているSDGsの考え方にも基づいている工芸品と言えるでしょう。

Profile   遠藤久美子

              立教大学仏文科卒業

              海外旅行社勤務

              児童英語講師

              一閑張作家

東京生まれ、大学まで一度も引っ越すことなく東京多摩地区で育つ。海外旅行社勤務を経て、結婚を機に岩手で暮し 4年前東京に戻ってきました。合計年数で見ると東京人であるより岩手人の要素が濃いかもしれません。

長年 雄大な自然と人情に恵まれた岩手で暮らす中で、自然素材の素晴らしさ、古くても良いもののありがたさを感じていました。自分の普段着る服の変化を感じたとき一閑張に出会い、自分で持ちたいバッグを自分で作れるんだ。ということに気づき、それからのめり込むように制作を始めました。街でオリジナルのバッグを持っていると全く知らない方から『それ素敵ね』と声を掛けられることも度々あり、ますます意欲が湧いてきました。基本は竹・和紙・漆・柿渋ですが、時代の変化と共に色々なアレンジが可能になってきて、伝統工芸でありながらオリジナリティーを加味していける一閑張は沢山の可能性を秘めていると思います。手間と情熱を惜しまず、唯一無二の作品を作り続けています。

私のワクワクを込めた作品が手に取ってくれたどなたかに響き、愛着をもって長く使っていただけたら幸せです。